【多数派?少数派?】消防士に転職したい人必見!【公務員試験浪人】

偏差値

この記事を読むことで解決できる不安・疑問は次のとおりです。

  • 前職がある転職は不利になる?
  • 効果的な志望動機とは?
  • 何歳までなら消防士に転職できる?
  • 20代後半で合格できたとして、18歳の若者と一緒に訓練できるか不安
  • 上下関係は採用順?年齢順?

 消防士になる人で転職の人は多くないです。

 大学卒業年度の公務員試験に不合格になり、生活費を稼ぐために一年間だけ別の仕事をしている人は多いですが、これは転職ではなく、公務員試験浪人なので除外します。

 ここでいう転職は、消防士を志望していなかったため、別の仕事に就いたけれど、消防士を志すこととなり、公務員試験を受けるケースを指すこととします。

スポンサーリンク

どんな職業からの転職が多い?

 警察や自衛隊からの転職が多いイメージがあるかと思いますが、決してそんなことはありません。受験者数も多くないし、当然最終採用となる人も多くないです。

 公務員試験浪人を除く純粋な転職者は、100人中4~5人くらいですね。

 少数ながらも多いのは、他の公務員からの転職です。

 市町村職員や都道府県職員、国家公務員からの転職者は多いです。職種で言うと警察・自衛隊よりも、一般の事務職員からの転職が圧倒的に多いですね。

 その他で言うと、運送業等の仕事で車やバイクの運転をしている人や、学校の先生なんて人もいますね。

スポンサーリンク

有利な前職、不利な前職はある?

 有利か不利かという議論の帰着点は、採用担当である消防の人事担当者に気に入られるか否かです。

 その意味で言えば、一つ目のポイントは前職の内容が具体的に伝わることであり、二つ目のポイントは前職が社会的に広く認知されている職業であることが重要です。

 前職をみて良いとか悪いとかってのは一概にはありませんが、消防の人事の人で、特に採用について直接かかわれるような世代の人たちは、バブル期採用であり、転職経験者は少ないため、馴染みのない職業が多いです。

 つまり、前職について「〇〇の営業をしていました」といったところで、イメージが出来ないってことです。

 イメージが湧きやすい元警察官や元自衛官は、面接官との話が成立しやすく、理解できない事柄が少なくて済む場合が多いので、若干有利かと思います。

 逆にイメージが湧きにくい、例えば元広告営業なんかは、面接官と具体的イメージを共有できない場合も少なくなく、プライドが高く、馬鹿にされることを極端に嫌がる消防の人事からすると、「年長者である我々の知らない事をつらつらと話すなんて、この受験生は我々のことを馬鹿にしているのでは?」と勘違いさせてしまう場合もあります。

 嘘のない程度に完結に簡略化した業務内容を表現し他方がいいと思います。

 消防と馴染みがある業種で、例えば防災機器を製造している企業や消防設備の設置・点検を行っている企業であっても、消防の人事担当者が消防設備関連の業務に従事した経験があるかは不明ですので、イメージの共有は困難である場合があります。

 消防の人事担当者に気に入られるように、媚びるくらい慎重に言葉選びをしなければならないと思います。

スポンサーリンク

志望動機で逆転可能!

 ポイントは、消防士を志した時期、消防を志した動機、前職を辞めた理由について的確に説明することです。

 まずは消防を志した時期です。これは、前職に就いた以降にしましょう。

 前職に就く前から消防士を志していたことになると、なぜ他の職に就いたのか等、無駄な疑問が湧いてきて、この後の話の展開が読みにくくなり、不利になる場合があります。

 前職に就いた時には、自分が消防士になるなんてことは少しも考えていなかったということにしておきましょう。

 次に、消防をお志した動機です。これは、前職とは直接関係のない状況にきっかけがあったことにしましょう。

 前職での業務中に消防と関係があったとか、前職の企業目標や企業理念に違和感を感じて消防の使命・理念に共感して志すようになったとか発言すると、前職の内容についてある程度深く話す必要が出てくるパターンに入る可能性があります。

 先にも記載した通り、前職の内容を詳細に話すと、意図せず採用担当者の機嫌を損ねる可能性があります。消防の採用試験合格のポイントは、目の前の採用担当者である消防の人事担当に気に入られることですので、なるべく地雷が多い部分は避けるルートを選ぶことが重要です。

 例として「休日に友達と海で趣味のサーフィンをしていたところ、友人が怪我をしてしまいました。たまたま近くに居合わせた非番の消防士さんが、応急手当をしてくれたうえ、救急車の手配まで落ち着いて実施してくれました。ケガをして大量の出血をしている姿を見るのは初めての事だったので、頭が真っ白になり何も出来ませんでしたが、応急手当をする消防士さんの姿を見て、自分も消防士になりたいと思いました。」なんてのは悪くないですね。

 もう少し社会人経験者であることをアピールしたい人もいるでしょうが、その場面は他で訪れるので、志望動機に織り交ぜるのは避けた方がいいでしょう。

スポンサーリンク

年齢制限は?

 前職と年齢制限は別の問題なので切り離して考える必要があります。つまり前職は無関係なんです。

 年齢がある程度いっている。つまり、高校新卒や大学新卒以外の人の有利不利があるかを考えればいいのです。

 消防士の採用試験は、自治体や消防本部単位で行われるものなので、ほとんどの場合、年齢制限が設けられています。受験年齢翌年の4月1日時点で18歳から28歳くらいが多いですね。

 この年齢制限には社会人経験の有無は条件にありません。就職浪人で何年も合格しなかった人も同じ試験になります。

 高校新卒の18歳大学新卒の22歳前職有の転職組28歳の採用予定者が居る場合、採用担当者はどの人を選ぶのでしょうか?

 初度人件費が最も安く済み、消防独自の階級社会に馴染みやすいと思われるのは18歳です。逆に初年度の人件費が最も高くなり、消防独自の階級社会に馴染めない人も多くいそうなイメージなのが28歳ですかね。

 偏見だと思う人もいるかと思いますが、消防士になるためには目の前の採用担当者である消防の人事担当に気に入られる必要があるので、優先すべきことを間違えないでください。

 世間的に正しいことよりも、目の前の面接官に気に入られる必要があり、その覚悟が必要だと思います。

 その覚悟ができるのであれば、独自の階級社会にも馴染むことができるでしょう。

スポンサーリンク

合格できても、採用後に苦労するのでは?

 18歳と28歳では体力的に差があるのは仕方がないことです。

 消防士に求められる体力とはどういったものなのか?を知っておけば不安は払拭できることでしょう。

 消防学校や新人消防士の訓練では、全員が体力の限界まで追い込まれます。

 18歳も28歳も体力の限界まで追い込まれます。

 当然それぞれの体力は違うので、かかった負荷が異なりますが、限界を超えるという意味では同じ状況まで追い込まれます。

 なぜ追い込まれるのか。

 消防士は火災現場や事故事件の救助現場に行った際に、時間的制約がある場合には、どんなに辛くても消火活動や救助活動を辞めることは許されません。最前線にいる消防士の口から、限界だ!もうだめだ!などという言葉は絶対に出ません。

 消防学校などの訓練で、体力の限界まで追い込まれた経験が生きてくるんです。

 若干話が逸れました。話を戻すと、消防士になった後は、体力的に苦労しますが、これは年齢的理由によるものではなく、等しく全員が体力的に苦労します。

 こう考えると、消防士になることが目標なのであれば、体力的なものは大きな心配事ではないと思います。

 ただ、消防士になった後の事を是非とも考えてもらいたいです。体力不足によりクビになることは絶対にありませんが、火災現場や救助現場において、体力不足により人命を助けられなかったという経験だけはしてほしくないと思います。

スポンサーリンク

体育会系組織の上下関係は年齢?採用順?

 消防組織の序列は、年齢、採用年月、能力、実績が複雑に関係して構成されています。

 年齢と採用年月は単純なので割愛します。

 能力とは、言い換えると上司からの評価です。公務員の人事評価制度は基本的に上司からの一方的な評価です。一部の組織では部下や同僚からの評価が反映されるシステムを導入している場合もありますが、ほとんどのケースで配点割合が著しく低く、基本的に上司の評価のみが反映されるシステムになっています。昇任試験制度を導入している場合には、この項目に該当しますが、昇任制度筆記や面接により行われ、人事担当者が採点基準を作っているため、人事担当者からの評価に直結しています。

 実績とは、消防士になって以降の現場活動実績です。大きな火災現場や地震や水害等の救助現場で活動した実績のことですが、多くの場合、運要素に大きく左右されます。大きな火災に限らずどんな災害であっても、発生が事前に予知することはできないため、たまたまその日に勤務している人が活動することになります。地震や水害についても同じです。

 実際にどういった活動をしたかについても評価の対象とはなりますが、現場に行くだけで評価されるポイントがあり、武勇伝的に語れる人ほど評価が高くなる傾向にあります。

 最も強いのは年齢であり、これが大きく逆転することはありません。

 消防の階級は10段階ありますが、多くの消防本部では、7~8つの階級を使用しており、各階級には3~6歳くらいのオーバーラップこそあるものの、他の職員よりも10歳も若くして階級が上がることは絶対にありません。

 採用年月も影響が大きくあり、20年間程度は採用年月の影響を強く受けて序列がきまる場面が出てきます。

 

 前職ありの転職組としては、年齢で序列が決まる点は有利に働くかと思いますが、逆に同じ階級のなかでは常に序列が下の方となることとなります。