滋賀県高島市は25日、消防本部トップの消防長らをパワハラ行為などで処分したことを受け、消防長にマキノ支所長の青谷守氏（55）を充てる人事を発表した。消防本部のトップに行政職員が就くのは異例。発令は6月1日付。この問題をめぐっては、消防本部の中尾正行消防長（23日付で降任）を含む消防職員5人が、部下にパワハラやセクハラをしたとして懲戒や分限の処分となった。中尾元消防長は、新型コロナウイルス患者を救急搬送した職員に対し「患者に接したのになぜ来るのか」などと発言したことから、減給10分の1（1カ月）と23日付で部長級から課長級降任の分限処分となった。
消防士はパワハラを無くしたくない
消防士はパワハラの無い組織を目指しておらず、継続してパワハラを存在させ続けたい。そして、そのパワハラを利用して昇任や昇格を勝ち取りたいのです。
逆に言えば、消防組織の消防長を始めとするほぼ全ての消防士たちは、パワハラの加害者であったり、容認者であったりするわけです。
完全にパワハラを撲滅しようとするような人材は、消防組織で出世することは絶対に出来ません。どこかのタイミングで潰されるか、パワハラ容認派の一致団結っぷりに力及ばないことを実感して身を引いていくことになるでしょうから。
適任者不在により選任されたと推察
おそらく消防職員の中で、消防長に相応しい人材がいなかったため、行政職の職員が充てられたものと思いますが、相応しくない理由はなんだったのでしょうか。
１ 年齢が適切である
２ 消防士としての経験十分ある
３ 地方公務員としての経験十分ある
※当然のごとく経験の中に判断力なども含むものとします。
例えば、各項目を１０点で採点して、３０点満点として適任者を選任した結果、消防士としての経験ゼロの人が選任されたと仮定しましょう。この場合、最高点が20点以下であったということになります。。
もちろん、消防職員の中には２ 消防士としての経験が１０点であったひとがいたはずですし、年齢が適切であり１０点であった人もいたはずです。にもかかわらず消防職員の中から選任されなかったということは、傾斜配点があったはずなのです。
傾斜配点
しかもこの場合、市長は地方公務員としての経験に重点を置いたということです。
例えば、 年齢＝１０点満点 消防経験＝１０点満点 公務員経験＝３０点 で合計５０点満点とかいうかたちです。
どの程度の傾斜があったのかは分かりませんが、市長目線では、消防長に求められるものとしては、地方公務員として経験であったといえるでしょう。
消防長に求められるもの
消防長は確かに消防組織における消防士のトップであり、消防士であるのが通例でした。
しかしながら、今回消防士以外の人材が選任されたわけです。
個人的な結論として、現在の消防士の延長線上に消防長を置いてはいけないってことです。
現在の消防士たちは概して非常識であり、人としての適格性を欠いている状態です。その状態の詳細については先に紹介した関連記事をご覧ください。
野蛮で非常識な消防士をまとめるのは、野蛮の究極体である消防士であってはならないのです。訓練された調教師であり、飼育員である必要があると言えるでしょう。
ここでいう訓練とは、地方公務員として市民と真摯に向き合い、職員と真摯に向き合い、政治的な折衝や判断を繰り返していく事などであると考えます。
ロープ巻いた入り、ホース伸ばしたりってのは消防長には必要ない。
現場の消防士を経験した人でなければ、消防長になったときに、現場の消防士の気持ちが分からない！苦労が分からない！とか言ってる人はさっさと消防士辞めて欲しいです。
行政職の職員として勤務していく中で、例えば生活保護の担当になったとしましょう。当然本人は公務員なので、生活保護の経験はありませんが、彼らの気持ちに寄り添いながら業務にあたることが必要です。こういった経験の方が重要なわけです。
自分がしてきた苦労は後輩に味わわせるという考えが消防士の基準であることを考えると、先に書いた傾斜配点において、消防の経験がもっと低かったかもしれませんね。
まとめ
少しでも多く消防組織が全国的に腐敗していることが認知され、より多くの消防士が免職処分になり、市民の安心安全な生活が向上することを切に願っています。
今回のトップを消防出身者以外にするという決断は、どの程度の歩幅かは分かりませんが、少なくとも前進しています。
そして、これが形式的な人事ではなく、実効性のある人事であったことが明らかになることを願っています。