消防士採用試験の合格率を爆上げする方法

偏差値

 筆者は、10年を超える消防士としてのキャリアがあり、その多く期間を人事等の業務を担当していました。元消防士を語る人は世の中に多数いますが、そのほぼ全ての人は、現場の消防士を数年で辞めた人たちです。私のように、人事などの消防の基幹事務を経験している元消防士は殆どいません。
 その点から、他の消防士採用試験突破方法を語る記事とは一線を画すと思っています。
 随時個別相談も受け付けていますので、良質な情報をキャッチし、消防士採用試験合格を目指してください。

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まずはポイントを押さえよう

消防士の採用試験は大きく分けて、筆記試験、体力試験、面接試験の3つがあります。

例えば倍率が8倍の試験であったとしましょう。

受験者が160人いた採用試験において、最終合格者が20人となるような試験です。

試験は 筆記⇒体力⇒面接⇒最終合格 と進むので、それぞれの人数の推移を見てみましょう。

  1. 筆記試験受験者   160人
  2. 体力試験受験者  約 60人
  3. 面接試験受験者  約 50人
  4. 最終合格者      20人

こんな感じが一般的です。それぞれの倍率について考えてみると、下記のとおりとなります。

  1. 筆記試験の倍率  約2.7倍
  2. 体力試験の倍率  約1.2倍
  3. 面接試験の倍率  約2.5倍
  4. 最終倍率      8.0倍

どうでしょうか?

筆記試験と面接試験が重要であることは分かりますか?

でも少々違います。試験慣れした人であれば容易に想像できることだと思いますが、合格者の最高点数と最低点数の幅が全然違うんです。

筆記試験の方が圧倒的に合格者の最高点数と最低点数に開きがあるんです。試験の難易度が高く、合格率が低い試験であればあるほど、合格者の最高点数と最低点数に開きがありません。

消防士の採用試験は公務員採用試験の中では難易度が下位に位置する試験であり、上記の試験には該当しません。

そして、人の意思が介入してしまう面接試験や体力試験は差がつかないんです。公務員の人事評価が機能していないニュース等を見たことがある人であれば理解できるはずです。

それではそれぞれの試験対策を見てみましょう。

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筆記試験編

先に記載したとおり、筆記試験における合格者の最高点数と最低点数には大きな開きがあります。

なぜか。

筆記試験の試験内容は、基本的に同じ自治体の事務職員と同じ試験で、試験の難易度は事務職員のレベルに合わせてあります。

消防士採用試験の受験者のレベルに合わせて試験問題を作ってしまうと、事務職員の試験で適正な評価をすることが出来なくなってしまうため、消防士採用試験受験者にとっては少々難しい試験内容になってしまっています。

ここを逆手に利用するんです。

受験者のレベルを上回る試験内容

これを突破する方法 試験慣れしている人や、戦略的に大学受験をした人なんかにとっては簡単なことです。

戦略的に大学受験した人の中には、赤本に記載されている受験者の平均点と合格最低点なんかをしっかりと分析して、各科目ごとに何点取れば合格することができるのか。科目別最低点の設定はあるのか等についてしっかりと調査し、戦略と立てています。

少々極端な例になりますが、小学校4年生に大学入試の共通試験を受験させて、最も点数が高かった人がもっとも学力が高いか?というとそれは分かりませんよね?

受験者のレベルに合わせた試験問題を用意しないと、適正な評価は出来ないんです。

消防士採用試験における筆記試験は、適正な評価ができる状態ではないと考えられるんです。

残念ながら公務員試験の合格者の最低点は公表されていませんが、ある程度予想を立てることはできます。

公務員試験の筆記試験は、幅広い範囲から出題されるため、準備にはコツが必要と言われますが、消防士採用試験における筆記試験は、幅広く準備する必要がないんです。

なぜなら、万点を目指す必要が無いから。5択の選択問題について、すべて同じ番号にマークした場合、確率的には100点満点中20点を取ることが期待でしきます。

その期待値20点を50点から60点程度に上げることが出来ればいいんです。つまり3割から4割の問題が解ければ合格するってことです。

例えば時事問題と数的処理を正確に回答することが出来れば、あとは問題を見なくても合格です。

あいまいな知識で挑んできた受験生をひっかけるための選択肢も用意されているため、分からない問題は悩まずに適当マークでオーケーです。

時事問題と数的処理と書きましたが、それ以外でも全然オーケーです。歴史や地理が得意な人であれば、そこで点数を取ればいいし、理系科目が得意な人であればそこで点数を取ればいい。

要するに、苦手なところを勉強するくらいなら、得意なところだけを勉強し、確実に点数を取った方がいいってことです。

合格者の最低点に引っかかれば、60人中20人合格です。倍率は残り3倍です。

一般の事務職を受けるならば別ですよ。しっかりと苦手科目もある程度勉強しておかないと、合格者の最低点に引っかかりませんから。

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体力試験編

体力試験はとにかく緊張しないことです。

酷い負荷のかかる試験をやらないことが一般的です。

なぜなら、試験中に具合が悪くなったりしたら責任問題ですから。とにかく組織の問題を嫌がる消防組織にとって、採用試験中に熱中症多発で救急車を呼んだなんて恥以外のなにものでもないですから。

ちょっとでも顔色が悪かったり、気持ち悪そうにしていると、試験から出されてしまいます。

とにかく前日はよく寝て置いて、緊張せずに望めば大丈夫です。

とはいえ、運動神経が不要かというとそんなことはありません。高校3年生の体力試験の平均を上回る程度運動神経があれば問題ないでしょう。

そもそも運動が苦手で、1500メールも走れないとかシャトルランは30回くらいしかできないようであれば、しっかりと準備は必要です。

腕立てや腹筋(上体起こし)、懸垂を実施する消防本部もありますが、適当で大丈夫です。そもそもそれが出来るかどうかなんて気にしてない場合が多いです。

体力精鋭の人よりも、健康でリラックスして試験に臨めているかなどを見ている程度です。

事実、体力試験の倍率は1.2倍程度で、あまり重要視されていません。

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面接試験編

面接試験については色々と対策があるので、下記の記事にまとめています。

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オススメの消防本部

オススメの消防本部となると、やはり地元かな?とも思いますが、ここでは試験対策が容易な消防本部について検討してみました。

 学力に自身の無い人が受験するのにお勧めの消防本部はズバリ、市役所の事務職員のレベルが高い消防本部ですね。

 上記の筆記試験対策のとおり、その消防本部を管轄する事務職員のレベルが高い方が筆記試験の問題の難易度が上がり、消防士採用試験を受ける人にとっては有利な状況となるんです。

具体的にどこか。

それは6月の同じ日に筆記試験を行う消防本部です。

各自治体で独自で問題を作ることはかなりの負担となるため、外部の業者に委託している場合がほとんどで、その場合、試験問題の流出を避けるために、同じ日の同じ時間に試験を実施します。そのため、この日の試験は内容が少々難しくなりがちなんです。

となれば消防士採用試験の受験者にとっては有利です。

 合格さえ勝ち取ることができれば、上位合格でも下位合格でも同じです。

 是非とも本記事を参考にして合格を勝ち取ってください。