消防士になる前に取っておくと有利・便利な資格

試験関連情報

消防士になる前にとっておくと便利な資格(なった後でも全然OK)を紹介します。

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現場活動編

  • 自動車免許(大型免許)
  • 救急救命士
  • 小型移動式クレーン運転技能講習・玉掛け技能講習
  • フルハーネス型安全帯(墜落制止用器具)特別教育
  • 潜水士
  • 危険物取扱者
  • 電気工事士

自動車免許(大型免許)

 消防自動車を運転するのに必要な資格ととなります。消防車は1種免許で運転できるため、お金と時間さえかければ取得することができます。

 自動車免許を所持しないで消防士になる人が増えたり、免許区分が細分化されたことに伴って、採用後に公費(自治体負担)で大型免許等を取得できる制度がある消防本部もあります。

 必須ではありませんが、仕事以外でも役に立つ資格であるため、時間があるうちに取得しておくといいでしょう。

救急救命士

 救急救命士の資格を取得するには、専門学校等に通う必要があるうえに、救急救命士の資格を活かせる職域が消防本部にしか原則ないため、高校卒業時点で消防士を志している人にはお勧めの資格となるでしょう。

 しかしながら、救急救命士は名前のとおり救急に特化した資格となるため、消防本部によっては、採用後に救急隊専属となってしまい、いわゆるオレンジ服の救助隊等になることが出来ない又は非常に困難となる可能性もあります。

 救急隊員になることを目標としているのならばオススメな資格ではありますが、現状では、定年まで救急隊一筋で勤務できる消防本部は稀です。

 救急救命士の活動領域については、今後、消防領域以外にも拡大していくことが予想されますので、高校卒業時点で消防の世界に入る覚悟があるのであればオススメの資格です。

 条件を満たせば、入職後に公費(自治体負担)で救急救命士の学校に通い、資格を取得することもできます。

小型移動式クレーン運転技能講習・玉掛け技能講習

 講習を受講するだけで認定されるため、資格色は薄くなりますが、消防車の一部には油圧クレーンが装備されているものもあり、これを安全に使うために必要な講習となります。

 オレンジ服の救助隊を目指すのであれば取得しておいて損のない資格であるでしょう。

 ただし、入職後すぐに救助隊になる人はほとんどなく、実際の救助隊を隣で見た結果、救助隊になりたくなくなる人も多いため、優先度はかなり低いですね。

フルハーネス型安全帯(墜落制止用器具)特別教育

 火災、救助、救急のどんな現場でも、日常では立ち入らないような危険な場所であることが少なくありません。

 そんな危険な現場の中でも特に多いのが高所となります。

 とび職人や工事作業に従事する人が、高さ2メートル以上の安全ではない高所で作業をする際にはこの教育を事前に受ける必要があります。消防活動においてもこれらの事前講習の受講が必要かどうかについては諸説あるようですが、高所で活動する際の安全指標であるため、受けておいて損はないでしょう。

潜水士

 海や大きな河川を管轄にもつ消防本部では、水難部隊(水難救助隊)を編成している場合があります。

 その部隊に所属する前後に潜水士の講習をうけることとなる場合が多いので、時間があれば受けておいていいでしょう。

危険物取扱者

 ガソリンスタンで働く際に必要な資格というイメージが強い危険物取扱者試験ですが、試験内容に基本的な消火や燃焼のメカニズムが含まれています。

 燃焼や消火、消火器の基本的な知識を習得することができるため、苦手意識がないのであれば是非とも取得した方がいいと思います。

 当然、危険物(ガソリン等)の燃焼・消火に関する知識を得ることもできるため、危険物施設などの火災現場でも消火活動に役に立つことでしょう。

電気工事士

 消防に直接関係のない資格ですが、この資格を保有している消防士は意外と多いです。

 火災現場において電気は非常に危険なものであるため、配線その他の知識は安全に役に立ちます。

 もっとも役に立つのが、電気を原因とした火災が発生した際の原因の分析に役に立つため、その目的で取得している人が多いです。

 特に、電気を原因とした火災の分析を苦手としている消防士は多いため、この資格をきっかけに電気の知識を深めておくと、入職後に一目置かれるかもしれません。

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事務編

  • MOS(Word Excel)
  • 消防設備士
  • 予防技術検定

MOS(Word Excel)

 最近ではスマホやタブレットの普及によりPCの操作、とくにオフィス関連の操作に苦手意識をもっている入職者が多いイメージです。

 消防とはいえ、お役所であるため、多少の報告書の作成業務はあります。

 PCが苦手な人が多いため、消防は事務仕事が多いと言われがちですが、PCが得意であれば、負担は少ないと思います。いわゆる市役所や町役場と比べれば、事務仕事は圧倒的に少ないですから。

 多くの消防本部ではMicrosoftofficeのWordやExcelが使われています。一部では国産の一太郎などが使われているケースもあります。

 

 PCの操作に苦手意識がある人はとっておいた方がいいかもしれませんが、高校や大学でワードエクセルの操作に不安が無い場合には、率先して取得する資格ではないですね。

消防設備士

 名前のインパクトから、消防士には必須の資格かと思われがちですが、この資格を所持している消防士は決して多くありません。

 この資格は火災報知設備や消火器、誘導灯などの設置、点検、交換作業に従事する際に必要となる資格であり、消防士はそういった業務を行わないため、不要となります。

 図面を確認して、設置場所の指示や確認をすることができれば問題ありませんから。

 ただし、消防署で設備関連の業務に従事した場合には、窓口に来る業者さんのほぼ全員が消防設備士の有資格者となるため、対等な立場で話をするために取得するひともいます。

予防技術検定

 消防組織の予防関連(消防設備や建物の維持管理、危険物の適正管理)業務について、高い知識技術の継承を目的として作られたような資格で、受験者のほとんどは現役の消防職員です。

 基本的には採用後に取得すれば足りますが、採用前から受験資格を満たしている場合で、余裕がある場合には受験してみてもいいと思います。

 基本的には不要です。

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その他オススメ資格

  • 衛生管理者

 消防署、消防本部といっても、労働安全衛生上の管理が求められています。

 法律上、衛生管理者の有資格者を一定割合で配置する義務があるため、この資格をもっているとありがたがられます。

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まとめ

 消防士になる前、なった後に取得すると有利・便利な資格について紹介しました。

 いろいろと紹介しましたが、基本的には採用後に取得すれば十分かと思います。消防士は休みも多く、自由時間が長くあるため、必要になったときに時間をかけて取得すれば十分です。

 採用される前の学生時代には、最後の自由時間を十分に謳歌した方がいいと思います。