【現場主義は免罪符ではない】停職二件に見る学ばない体質

救急車 消防ニュース
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[ニュース概要]

 東京消防庁は2025年8月22日、男性消防司令補2名を懲戒処分と発表。

 品川消防署では、部下のヘルメット越しの打撃や家庭事情への圧迫的発言などで停職4カ月。
 金町消防署では、7月16日夜にJR我孫子駅エスカレーターで女性のスカート内をスマホで撮影した疑いで現行犯逮捕され、停職3カ月。

 東京消防庁は教育と指導の徹底、再発防止に努めるとした。

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現場主義の誤用

 危険な任務に向き合う姿勢は尊い。

 だが現場主義の名の下に、荒っぽい指導や私生活への口出しまで包み込む空気が残るなら、それは単なる甘やかしだ。

 気合いではなく境界線で人と職場を守るのが安全文化である。

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個人処分で終わる儀式

 不祥事が出るたび、停職と再発防止の文言で幕。

 監督系統がどこで止まらなかったのかの説明は乏しく、毎回同じパターンだけが積み上がる。

 これでは行動規範は更新されない。

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ただただ呆れる

 市民の信頼は組織の運用資本。削るのは一瞬、戻すのは長期。

 それでもまた次の公表を淡々と待つのだろうか。

 問題は個々人の逸脱よりも、現場主義を免罪符にする文化そのものだ。

 現場主義を免罪符にしたいのであれば、組織を分化して、消防の行政部分や管理部門はすべて上級団体に任せるべきだ。