消防機関や各種就職支援系のサイトが公表している「消防士の一日」について
消防機関が作成している、職員募集に関するウェブサイトや、公務員採用試験向けの予備校の消防士の職業紹介サイト、その他就職活動全般に関する情報を提供するサイトにおいて、さまざまな「消防士の一日」が公表されています。
消防機関が作成しているのは、当然現役の消防士が作っているのでしょう。
その他のサイトについては、消防士が作ったものを参考にして複製したか、元消防士にお願いして作成しているものと思います。
こういった「消防士の一日」を作成・公表している目的等について考えてみてください。
まず目標は「消防士が24時間勤務の中で何をしているのかを知ってもらうこと」ではありません。
一部には、これが本当の目的だと思って作成している消防士もいるかも知れませんが、そういった人が広報誌や職員募集債との作成担当になれるとは思えないので、こういった職員が作成したものが掲載されている消防本部があったとしたら、非常に危険なレベルの消防本部ですね。
では目的は何のか。
消防士の一日を公表する目的
単刀直入に言うと、騙すためです。
消防士さんが素晴らしい人であると騙すこと。消防士が適切に勤務していると騙すこと。
何のために騙すのか
ほぼ答えを書いてしまっていますが、自分たち(消防士たち)の本性がバレないようにするためですね。
バレて欲しくない本性とは、「本当はほとんど仕事をしていないこと」「訓練なんてろくにしていないこと」「勤務時間中の大半はサボっていること」ってところですね。
多少強めの表現にはしましたが、まぁ間違ってはいません。
本当の24時間 消防士のリアル
3軸で24時間のイメージを表示しました。
左端が一般的に消防本部が公表している24時間のスケジュールです。16時間が勤務時間で、8時間が休憩や睡眠に充てられる時間となっています。
中央と右側の図が、消防署で実際に働いている消防士たちの24時間です。
勤務時間は8~10時間、休憩時間は14~16時間となります。書類上は左端のように勤務時間16時間、休憩時間8時間と取り扱われるため、休憩時間に対しても税金から給料が支払われている形になります。
消防士の平均年収は600~700万円くらいなので、時給にするとざっくり3500円くらいです。
右側の例でいくと、8時間しか働いてないのに、16時間分の給料をもらってるって感じです。
ちなみに、火災とか救急の対応がった場合には、別途危険手当みたいなのが支給されるのと合わせて、左端の図の中で黄色になっている時間帯に対応した場合には時給の1.2~1.7倍くらいの賃金が別途支給されることになります。
消防士が危険な業務をやっていると勘違いしている人も多いとは思いますが、その勘違いを加味したって十分すぎる程の給料が税金から投入されているのが分かると思います。
つまり、消防士の実質的な勤務時間に対する時給換算は7,000円/時間となります。
時給だけ見ると年収1300万円を超えるプレイヤーですね。
細かく見ていこう!
9時から10時 点検 ミーティング
この作業は、全国どこの消防本部・消防署でも行われているでしょう。時間的にも大差なく、だいたいこのくらいの時間がかかってしまいます。
点検というのは、車両やら積載している資機材やら、載せ替えようの資機材やらを点検します。不足していたら補充するし、故障していたら修理するか、予備のものと交換します。もちろん、正常に作動するかや、バッテリーで稼働するものは残量のチェックなんかも行います。
ミーティングはここ5~3日以内に起こった管内の災害やら、本部からの通達やらについて情報共有を行います。連続放火とか悪戯通報とか道路工事とかイベント開催情報とかいろいろですね。
交代制勤務の弊害で、普通に働いていても3日ぶりに出勤とか、5日ぶりに出勤とかということがざらにあるので、常に何日も前の情報について共有する必要があるわけですね。
併せて、当日の勤務予定についても情報共有します。
どこに出かけるとか、何時からどこで訓練するとか、当日のカレンダーを読み上げるだけですね。
10時から11時
書類作成と書きましたが、基本的に大した書類は無いですし、消防署で作成する報告書の類は都道府県や国に報告するフォーマットで作成する必要があり、統計データとして送信することを見込んでいるため、基本的に穴埋めの簡単なものです。
文章を作成する場合でも、せいぜい200~400字程度で、大半は数値的な事実を記載するに過ぎないため、文章力は求められません。それでも、公文書としては酷いものです。外部の人が見たら発狂するレベルで酷い文章が常に回っていました。
つまり、15分から30分程度で終わる仕事を1時間くらいかけてやってるってことです。だらだらやっているのではなく、出来ないからこのくらいかかるってことです。
11時から13時
本来昼休みは45分から1時間くらいの地方公共団体が多いですが、消防署は勝手に2時間くらい休んでします。
休むだけではなく、水やガスや電気を使用して(もちろん税金)、うどんゆでたり、カレー作ったりと、調理を始めるわけです。
年に何回か市役所とかの公務員が昼休みの直前に庁舎を出て牛丼食べにいったとか、弁当の引き取りに言ったとかいうのがニュースになりますが、そんな騒ぎではありません。
勤務時間中に、つまり時給3500円もらいながら、自分たちの食事を作ってるわけです。さらに光熱水費も税金から支出です。
これは消防士としての公務の一環だとか脳筋消防士が主張してきたりするシーンも多々ありましたが、公務の一環なのであれば、食糧費が自己負担なのは説明できますか?
意味不明な主張です。
13時から16時
この時間は外出している方も多いため、アピール目的で屋外に出て活動する消防署が多いです。
訓練したり、管内をドライブしたり、積載している資機材を洗ったり等等、とにかく「消防士はさぼってませんよアピール」のゴールデンタイムですね。
ちょうどこの時間帯が幼稚園児や小学生の帰宅時間帯になるため、消防士と同レベルのメインターゲットにささるゴールデンタイムってわけです。
16時半から19時半
これは昼食と同じですね。
本来与えられている休憩時間は1時間程度ですが、それを大幅に超える時間を休憩にあてて、ご飯を炊いたり、うどんゆでたり、魚焼いたり、揚げ物上げたりするわけです。
繰り返しになりますが、
年に何回か市役所とかの公務員が昼休みの直前に庁舎を出て牛丼食べにいったとか、弁当の引き取りに言ったとかいうのがニュースになりますが、そんな騒ぎではありません。
勤務時間中に、つまり時給3500円もらいながら、自分たちの食事を作ってるわけです。さらに光熱水費も税金から支出です。
これは消防士としての公務の一環だとか脳筋消防士が主張してきたりするシーンも多々ありましたが、公務の一環なのであれば、食糧費が自己負担なのは説明できますか?
19時半から20時半
書類作成と書きましたが、基本は午前中のものと同じですね。
午後の活動内容を書類にまとめるって程度です。
20時半以降
この時間帯になると、もはややることがありません。
災害待ちする以外公務はありません。
なので、テレビ見たり、動画見たり、寝たり、マンガ読んだり。
体力錬成が勤務時間中に記載されている消防本部もありますが、筋トレしながら時給3500円は正常な判断でしょうか?
消火技術の錬成であればギリギリ納得できますが、ただの筋トレで給料が支払われる公務員がここにはいるのです。
やることが無いので、暇になったままシャワーを浴びて洗濯して寝る訳です。
翌朝
朝は大体7時頃に起きて、寝癖直したり、歯を磨いたり、朝ごはん食べたりします。当然ですが、この時間帯も3500円です。
そして合計1時間~1.5時間くらいかけて庁舎清掃と車両清掃を行います。
当然ですが、この掃除中も時給3500円です。
例えば10人が勤務している消防署であれば、毎日35,000円かけて庁舎と車両の清掃をしている。
月に30日だとすれば、毎月100万円以上かけて庁舎と車両の清掃をしているってわけです。
どうですか?どう思いますか?
月100万円で業務請け負いする企業は山ほど存在するでしょう。なんなら月30万で請け負う企業も数多くあるでしょう。
まとめ
消防本部が公表している「消防士の一日」は大概の場合嘘です。
ちゃんと働いているかのように繕って虚偽のスケジュールを作成して公表しています。
実際には、先に紹介した中央か右側の図のとおりです。
これだけ暇だから、勤務時間中に副業を始めて、それがバレたりする職員が後を絶たないわけでございます。
適正に勤務時間を管理して、適正な税支出にする方法は無数にありますが、その方法が分からない人の集まりであったり、気が付いても既得権を手放したくないと考えている道徳観の欠如した人の集まりなので、難しいことです。
いつになったら健全化されるのか・・。