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リアルに消防士に向いている人 向いていない人

消防士に向いているか向いていないか。

適職診断とかは上辺の診断であり、消防という職業のイメージに対して性格が合っているかどうかの診断となってしまっています。

あくまでも職業のイメージに対しての適正性なので、今の消防組織には合っていないことが多いです。

昔ながらの 勇猛果敢、他人のために頑張ることが出来る、自己犠牲、正義感が高い なんてイメージに合致する人が適正性が高いとなってしまいますが、現在の消防組織は、もっと別の資質が求められています。

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消防士に向いている人

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消防に向いていない人

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向いている人の詳細

運動部等の縦社会に抵抗の無い人

消防という組織は、想像以上に縦社会です。一年上は神様だと思っている先輩や後輩がたくさんいます。

神様とまでは言わなくても、上下関係を重んじている人は非常に多いです。階級統制されているため、当然と言えば当然かと思われがちですが、消防活動外においても、私生活においてもその上下関係を押し付けてくる人が多いです。

文字にすると違和感が多少ありますが、運動部などで上級生に必要以上の敬語を使ったり、靴磨きさせられたりしていた人は同じ状況にどっぷりはまっていることになるんです。

このような上下関係が65歳まで続くことを受け入れられるのであれば、消防という組織は居心地がいい場所かもしれません。

野球、サッカー等の団体競技を長期間続けてきた人

団体競技を続けてきた人は中々気が付いていない人が多いですが、部外者から見ると、異常な慣習がたくさんありますよね。

野球からサッカーを見た場合やその逆のサッカーから野球を見た場合でも同じようにあると思います。

消防組織にも異常な慣習がたくさん存在します。意味不明な慣習があるにも関わらず、多少の違和感を覚えつつも見直ししようとはしません。

消防本部の規模や歴史にもよりますが、新人は始業の1時間以上前に出勤して先輩方の出勤を迎えなければならないとか、先輩よりも先にシャワーを浴びてはいけないとか、訓練資機材は後輩がすべて清掃しておかなければならない、なんてのは共通してあるのではないでしょうか?

いずれにしても合理的ではないはずなんです。

消防が無力であることを理解し、政治や行政について達観できている人

火災による火は消防が消したのでしょうか?

いまだかつて消えなかった火事はありません。

そして、消防が介入したことによる効果を検証したことは未だかつてありません。

当然、燃えているのもに対して水をかければ火が消えることは証明されていますが、一つの事象に対して消防の活動の結果被害がどの程度軽減されたのかについては検証も証明もされていません。

同じ条件(風向風速、温度湿度、木材の含有水分量、隣接住宅の状況、家具の配置、電気の使用状況などなどがすべて一致している状態)で火災が発生することは地球上の長いにおいてもありません。試算するまでもありませんが、超天文学的な確率でしょう。

となれば、消防の活動がどの程度被害を軽減したのかは分かりません。

比較として医療行為について考えてみましょう。

人の身体は長い時間をかけてゆっくりと進化しています。ここ数百万年は大きな変化はありません。

そんななか、医療行為の介入度合いの変化や、技術・学術そのものの向上により、平均寿命は延び、死因も大きく変化しています。

この状況を考えると、医療行為の効果は絶大なものがあると思います。

対して消防について考えてみてください。

技術や学術は大きく進化しています。それにもかかわらず結果に繋がっていません。

こんな状況であることを十分に理解することができるうえに、その無意味な状況に身を置くことをよしと出来るくらい達観できるのであれば、消防という職業が向いていると言えるかもしれません。

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向いていない人の詳細

論理的思考が得意な人

向いている人の詳細に書いているとおり、消防組織というのは理不尽のオンパレードです。

ハラスメント的な意味で理不尽なことや、誰も得しない意味不明な理不尽も山ほどあります。

そんな理不尽に対して論理的に改善を試みても、保守的な人が大半を占める組織なので、絶対に改善することはありません。

理不尽を享受できるような人(先に記載したような向いている人)でなければ、この組織は避けた方が無難です。

勘違いしてほしくないのが、「自分は論理的思考が得意だ!」と思っているかどうかではなく、自他ともに認めるレベル、特に他が認めるか否かを判断材料にしてほしいです。

身を呈して人命救助する消防士の姿にいいイメージのある人

このイメージを持っている人が向いていない理由を2つ紹介します。

まず一つ目

助けられる程度の現場でしか助けないから。

消防士になると、さまざまな訓練を実施し、安全管理も学習していきます。そんななかで、災害現場での状況判断能力を身につけていきます。

そして、この現場では救助可能かどうかを判断するようになります。絶対に助けられる状態か、こちらの身の安全が担保されている状態でないと救助に向かわなくなります。

助けられる方法が無いため救助できない。助ける方法はあるけれど、救助に向かった消防士が殉職する可能性が高いため救助できない。

こんな感じです。

そして二つ目

そんな現場はめったに起こらない

めったに起こらないとはどの程度か。年に1回起こるかどうかといったレベルではありません。15から20年に1回くらいでしょう。

しかもその瞬間に、その活動を下命されるかどうかは、また別の問題です。

22で消防士になったとして、20年後には42歳です。

正義感の強い人

消防の仕事は基本的に待機です。

災害が起これば、その瞬間は忙しくしますが、後処理はしません。

怪我人は病院に搬送だし、火事で家を失った人は市役所などから宿泊先をしょうかいされます。

消防はその場だけであるため、その後の苦労をケアする立場にありません。

そのため、正義感の強い人は違和感を感じると思います。

正義感の強い人にとっては、消防の活動がその場しのぎの活動が中心であるため、「本当に誰かの役にたてているのだろうか?」と疑問を感じ、人の役に立てる職業ではないと感じてしまいます。

現職で消防という職業に正義感を感じることが出来るひとは幸せだと思います。

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まとめ

消防士という仕事を否定しているわけではありません。絶対に必要な職業ではあります。

しかしながら、世間のイメージと実際の仕事内容には著しい乖離があります。

そのため、熱い気持ちを持って入ってきた人の心が折られたりしています。

一度きりの人生で間違った職業を選択しないように、また、天職ともいえる消防士という職業に出会える人が増えることを期待しています。

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