仙台市消防士(大学の部)、申込者132人→117人でも倍率は5.6倍→4.1倍 募集枠が15名から30名程度に倍増した3年間の内訳

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募集は15名程度から30名程度へ、申込者は132人から117人へ

仙台市の職員採用試験等実施状況によると、消防士(大学の部)の申込者数は令和6年度が132人、令和7年度が132人、令和8年度が117人だった。この3年間で申込者数は約11%減っている。一方、採用予定人員は「15名程度」から「35名程度」、「30名程度」へと拡大した。

最終倍率(第一次試験の受験者数を第二次試験の合格者数で割った値)は、5.6倍、3.9倍、4.1倍と推移している。申込者はほとんど変わらず、倍率だけが大きく下がった。その大きな要因は、応募者の減少ではなく募集枠の拡大にあると見られる。

大学の部:3年間の数字を並べる

仙台市が公表している実施状況から、大学の部の数字を整理する。

| 年度 | 採用予定 | 申込者 | 第一次受験者 | 第一次合格者 | 最終合格者 | 最終倍率 | |—|—|—|—|—|—|—| | 令和6年度 | 15名程度 | 132人 | 111人 | 36人 | 20人 | 5.6倍 | | 令和7年度 | 35名程度 | 132人 | 120人 | 52人 | 31人 | 3.9倍 | | 令和8年度 | 30名程度 | 117人 | 107人 | 51人 | 26人 | 4.1倍 |

令和6年度から7年度にかけては、申込者数が同じ132人のまま採用予定が2倍以上に増え、最終合格者も20人から31人へと増加した。令和8年度は申込者が15人減ったものの、採用予定は30名程度を維持したため、倍率は4.1倍にとどまっている。

申込者数を採用予定人員で割ると、令和6年度は約8.8人、令和7年度は約3.8人、令和8年度は約3.9人となる。応募者1人あたりの「枠」が大きく広がったことが分かる。

第一次試験の通過率も上がっている

第一次試験の合格者数は、令和6年度の36人から令和7年度は52人、令和8年度は51人へと増えた。受験者に対する第一次合格者の割合は、約32%、約43%、約48%と上昇している。

募集人員が増えると、第二次試験に進める人数も増え、最終合格者も増える構造になっている。倍率の低下は、最終段階だけでなく第一次の段階から表れている点が特徴だ。

なお、最終合格者数は採用予定人員の「程度」を上回る年も下回る年もある。令和6年度は15名程度に対し20人、令和7年度は35名程度に対し31人、令和8年度は30名程度に対し26人だった。採用予定人員はあくまで目安であり、必ずしも合格者数と一致しない。

高校の部との比較:倍率の高さと変化

同じ消防士でも、高校の部は大学の部より応募が多い傾向がある。令和6年度は申込者206人、採用予定10名程度で最終倍率は14.5倍だった。令和7年度は申込者174人、採用予定15名程度で最終合格者は23人、倍率は6.8倍に下がっている。

令和8年度は、申込者201人、第一次受験者179人、第一次合格者43人、採用予定20名程度となっている。ただし、仙台市が令和8年10月19日時点で公表した実施状況では、高校の部の第二次試験の結果はまだ記載されておらず、最終倍率は確認できない。

申込者数を採用予定人員で割ると、高校の部は令和6年度が約20.6人、令和7年度が約11.6人、令和8年度が約10.1人である。大学の部(約3.9人)と比べると、令和8年度時点でも枠あたりの応募者は2倍以上多い。

他の区分との比較:一般事務と並んだ消防士

大学卒程度の一般事務(事務)の最終倍率は、令和6年度が4.9倍、令和7年度が4.2倍、令和8年度が4.1倍だった。消防士(大学の部)は5.6倍から4.1倍まで下がり、令和8年度は事務と同じ4.1倍になった。

令和6年度は消防士のほうが事務より倍率が高かったが、令和8年度には並んでいる。ただし、事務は採用予定が80〜90名程度と規模が大きく、申込者も500人台と桁が異なる。単純な倍率の比較だけで、どちらが「受かりやすい」とは言えない。

数字から読み取れること、読み取れないこと

仙台市消防士(大学の部)の倍率低下は、少なくとも公表数字のうえでは募集枠の拡大が主因と見られる。申込者が大きく減ったわけではなく、「応募者離れ」とまでは言えない。一方で、令和8年度に申込者が117人と3年間で最も少なくなった点は、今後の推移を見る必要がある。

また、倍率はその年の採用予定人員に大きく左右される。令和8年度の採用予定が30名程度のままとは限らず、募集が絞られれば倍率は再び上がる可能性がある。受験を検討する人は、倍率の数字だけでなく、採用予定人員と最終合格者数の両方を確認することが重要だろう。

なお、令和8年度の数字は令和8年10月19日時点の公表値、令和7年度は令和8年2月19日時点、令和6年度は令和7年2月7日時点の公表値である。倍率の定義や集計時点は年度ごとの公表資料に従っており、他の自治体の数字と単純に比べる際には注意が必要だ。