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札幌市消防吏員、大学の部は4.5倍から2.4倍へ 3年で最終合格者31人→48人、一般事務は逆に倍率上昇

大学の部の倍率は3年で4.5倍から2.4倍に

札幌市の消防吏員採用試験(大学の部・一般方式)の倍率は、令和6年度の4.5倍から令和7年度の2.9倍、令和8年度の2.4倍へと2年連続で低下した。札幌市人事委員会が公表している試験実施状況によると、受験者数は138人、110人、114人とほぼ横ばいから微減にとどまる一方、最終合格者数は31人、38人、48人と増えている。倍率の低下は、受験者が大きく減ったというより、合格者の枠が広がったことによる部分が大きいと見られる。

なお、ここでの倍率は公表資料の表記に従い、受験者数を最終合格者数で割った値を指す。申込者数ベースで計算すると数字はやや高くなる点に注意したい。

年度別の数字を並べて見る

大学の部(一般方式)の消防吏員区分の推移は次のとおり。

| 年度 | 申込 | 受験 | 最終合格 | 倍率 | |—|—|—|—|—| | 令和6年度 | 158人 | 138人 | 31人 | 4.5倍 | | 令和7年度 | 124人 | 110人 | 38人 | 2.9倍 | | 令和8年度 | 135人 | 114人 | 48人 | 2.4倍 |

申込者数は令和6年度から令和7年度にかけて34人減ったが、令和8年度は11人増えている。受験者数を申込者数で割った受験率は、令和6年度が約87%、令和7年度が約89%、令和8年度が約84%で、大きな変化はない。最終合格者は3年間で17人増えており、倍率の低下はこの増加に引っ張られた形だ。

また、令和7年度の1次合格者は92人、2次受験者は88人で、最終合格は38人だった。令和8年度は1次合格104人、2次受験95人、最終合格48人となっている。1次合格者に対する最終合格者の割合は、令和7年度が約41%、令和8年度が約46%で、1次を通過しても半数前後は2次以降で絞り込まれる計算になる。

短大の部・高校の部との差

同じ消防吏員でも、試験区分によって倍率には開きがある。短大の部は令和6年度が6.3倍(受験107人・最終合格17人)、令和7年度が4.5倍(受験95人・最終合格21人)。高校の部は令和6年度が6.0倍(受験119人・最終合格20人)、令和7年度が4.3倍(受験113人・最終合格26人)だった。

令和7年度で比べると、大学の部2.9倍に対し短大の部4.5倍、高校の部4.3倍で、大学の部が最も低い。ただし、短大・高校の部も令和6年度から1ポイント以上低下しており、区分を問わず倍率が下がる傾向がうかがえる。

申込者数を見ると、短大の部は145人、116人、153人(令和6〜8年度)、高校の部は135人、141人、134人と、こちらも大きくは減っていない。令和8年度の短大・高校の部は、本稿執筆時点の公表資料では受験者数以降の数字が未掲載で、倍率は確認できなかった。

同じ大学の部の一般事務とは逆の動き

注目したいのは、同じ大学の部の事務系区分との違いだ。一般事務(行政コース)の倍率は令和6年度3.5倍、令和7年度5.0倍、令和8年度5.7倍と上昇している。令和8年度の最終合格者は84人で、受験者478人に対する倍率は、消防吏員の2.4倍の2倍以上にあたる。

同じ試験種別の中で、事務系の倍率が上がる一方、消防吏員は下がっている。消防吏員の合格者が増えたことが直接の要因と見られるが、受験者の動向や採用側の意図といった背景は、公表資料からは読み取れない。

受験を考える人が押さえておきたい点

数字から読み取れるのは、札幌市の消防吏員試験(大学の部)が、倍率の高い試験から合格者枠が広がりつつある試験へと変化している可能性である。ただし、最終合格者数は年度ごとに変動し、令和8年度の水準が来年度以降も続くとは限らない。1年分の倍率だけで難易度を判断せず、複数年の推移を確認することが重要だろう。

また、倍率が2倍台であっても、1次合格後の2次選考で半数前後が絞り込まれる構造は変わらない。倍率の数字が低く見えても、対策を軽くしてよいという意味にはならないと見られる。

最新の募集人員や日程は年度ごとに変わるため、受験を検討する際は札幌市人事委員会の公式発表で必ず確認してほしい。

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