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【横浜市消防局】男性を殴ってケガをさせた消防士を停職処分【不起訴】

横浜市消防局は、飲食店に居合わせた男性を殴ってケガをさせたなどとして男性消防司令補を停職処分にしました。
停職2カ月の懲戒処分になったのは、横浜市消防局救急課に勤務する33歳の男性消防司令補です。
消防局によりますと男性消防司令補は、ことし3月、戸塚区内のバーで、酒に酔ってトイレのドアを壊し、そのまま、立ち去ろうとしました。
その際に店に居合わせた50代の男性客から止められ、振り払おうとした拳で男性客の側頭部を殴り、軽いケガをさせたということです。
男性消防司令補は、傷害の疑いで書類送検されましたが、不起訴処分になり、被害者の男性と飲食店とは、示談が成立しています。

男性消防司令補は「自分の身勝手な行動でケガをさせてしまい、本当に申し訳ない気持ちです」などと話しているということです。

ソース:tvkニュース

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処分まで時間がかかっている

 男性殴ってケガをさせたり、バーのドアを破壊したのが3月で、処分が6月となっています。

 3月1日に事件があり、6月24日に処分が下されたとすると、約4カ月の期間が空いています。3月の末に事件があったとしても3カ月弱の期間が空いています。

 横浜市消防局の発表資料によれば、3月11日未明の事件とのことで、3カ月強の期間が空いていることがわかります。

 この期間、横浜市消防局は何をしていたのか。

 逮捕・送検だけでは処分を決定するに足りないと判断をしており、起訴不起訴の判断を待っていたということですね。

 今回は不起訴となったため、消防組織としての処分を決定したということですね。

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処分理由

 処分の理由は【男性を殴ってケガをさせたことなど】とあります。などとありますが、主な理由は怪我をさせたことなのでしょう。

 横浜市消防局の懲戒処分の標準例によれば、公務外の非行行為についての例は下記のとおり示されています。ちなみに性犯罪や道路交通法違反は別に定められています。

 今回は傷害と器物破損の合わせ技ではありますが、怪我の程度が軽かったこと、不起訴となったこと、示談が成立していることなどを勘案して停職という処分に決定したのでしょう。

 横浜市は条例上、停職期間について1日以上1年以下として定めていますので、2箇月という停職期間は比較的短い処分の内容と言えるでしょう。

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不起訴について

 実務的に困るのはこの不起訴ってやつですね。
 免職相当の非違行為であったとしても、逮捕&送検されてしまうと、起訴不起訴の判断が出るまでは、非行職員に対して免職の処分を決定することが出来なくなってしまいます。

 逮捕時点で報道されてしまうと、逮捕から処分までの期間が空いていることについての問い合わせの電話も多くなりますので、非常に悩ましい問題です。

 ちなみに、拘留されている期間に対して有給休暇の取得を認める場合と、欠勤として無給処理する場合があります。欠勤処理を本人が申し出てくれればいいのですが、有給休暇の取得申し出によりそれらを認めると、有給なので給料を満額払う必要があり、これに対しての問い合わせもあります。

 

 不起訴となる理由にはいくつかあって、「嫌疑なし」「嫌疑不十分」「起訴猶予」となっており、その理由を公表されないのが一般的です。

 不起訴の理由が「嫌疑なし」または「嫌疑不十分」なのであれば、懲戒処分の判断は下されないはずです。

 つまり、今回は「起訴猶予」により不起訴となったということなのでしょう。

 あくまでも推測となりますが、本人も反省しており、示談も成立している。さらに、示談時に示談金も渡している事実の確認が出来ている。不起訴となった場合でも、本人が認めているため、所属長である横浜市又は横浜市消防局から懲戒処分がなされることが確実であることを総合的に判断して、検察は起訴猶予としたのでしょう。

 

 

 

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